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2009年2月 8日 (日)

四大陸選手権・女子

 フジテレビ放送分を参考に。「ボレロ」をバックにしたオープニングの映像が、四大陸の出場選手だけで再編集されていて、なかなか芸の細かいところを見せていました。この勢いでぜひ実況陣も再編集されたいところですな。とはいえ、今回全体的に押せ押せな番組構成だったので、あまりポエムの毒のお世話にならずに済みました。

 四大陸選手権(バンクーバー)

 女子シングル

 結果はこちら

・アメリ・ラコステ(カナダ) 148.18(10位)

SP:「Otonal」(未放送) FS:「フラメンコ・セレクション」

 05/06シーズン以来2回めの四大陸。シニア移行後は国際大会にほとんど出ていないので試合経験は足りないようですが、ゆくゆくはロシェット以後にマッスルディーヴァの称号を継ごうという意思はムキムキと、あいやひしひしと感じられました。ジャンプのすっぽ抜けはありつつも、回転不足判定がひとつもないのは、カナダ人らしい基礎の確かさを感じさせて◎ 

・アリッサ・シズニー(アメリカ) 159.81(9位)

SP:「白鳥」(未放送) FS:「Excerpts(『Dr.Zhivago』より)」

 SPの3Fで転倒し、FSも転倒こそなかったものの最初の3Lzでステップアウトして、3Fも両足着氷。これは・・・・・・・・・・・・まごうことなきいつものシズニーですね

 全米のときはSPを1位で折り返したこともあって、リードを守りきれるかと気が気じゃなかったので、どちらかというと今回のほうが冷静に演技を見られた気がします。中盤で2Aの着氷に詰まると、即座に次の3Lzに2Tをプラスしてリカバーするなど、柔軟な対応が出来ていたのはよかったんじゃないかと。今季はアグレッシブなシズニーが前面に出ていてよいです。あとはこのアグレッシブさが、世界選手権で更なる華麗クラッシュとかにつながらなければ。

・鈴木明子(日本) 160.36(8位)

SP:「ラ・カンパネラ」 FS:「黒い瞳」

 表現面での問題はなかったけれど、ジャンプの加点がとれないことで、全体の点も伸び悩んだ感じが。スピンがレベル・GOE共に点を稼げなかったので、その分をジャンプとステップで補いたいところでしたが、加点の大方が減点の穴埋めに回されてしまって、点を伸ばすどころではなかったかな、と。

・レイチェル・フラット(アメリカ) 162.83(7位)

SP:「ティファニーで朝食を」(未放送) FS:「海と風の対話」

 安定感はあるんだけど、完成度の点でいまひとつというか。プロトコルを見ても、ほとんどの試合でGOEの合計がマイナスになって、技術点の総得点が基礎点を下回ってます。特に今回は他の試合に比べると、ジャッジがやたらGOE加点と演技構成点を出し渋る印象を受けたので、そういう状況の場合、このひとはちょっと不利かも。

・村主章枝(日本) 167.74(6位)

SP:「Fanfan」 FS:「Otonal」

 SP、レイバックスピンとコンビスピンが若干トラベリングした以外はミスなく成功。それでもあの3Fがたったの加点0.4かあ・・・。まあ総体的には雰囲気のあるいい演技でしたし、演技構成点もトップクラスで戦えるだけのレベルには戻ってきたと思います。

 FSでは苦手の3Sを加点つきで成功させたことは大きいと思いますが、3Lzのエッジエラーが”!(軽度)”の範囲内であってもマイナスGOEと判定されてしまうほど重度だったこと、なかなか2回目の3Fからのコンビネーションを成功させられないことなど、以前からの問題がここへきて、よかった部分の足を引っ張ってしまったかなあと。後半の2A+2Aのシークエンスからステップまでの一連の流れも、せっかく曲が一番盛り上がる手前の大事なパートなのに、エレメンツがぎゅうぎゅうに詰まっていて、ちょっとバタバタした印象を受けました。

 悪い演技ではない、、、むしろ他の国の選手だとしたら、よくやったと褒めてもいいくらいの演技だとは思うのですが、ほかならぬ村主章枝ですし。やはり土壇場の女としては、世界選手権くらいの崖っぷちでないとやったるでゲージがMAXにならないってことか?

・シンシア・ファヌフ(カナダ) 169.41(5位)

SP:「ノクターン」 FS:「ミッション・クレオパトラ」

 安定感がアップするとともに、恰幅のよさも急激にアップした気がするんですけど。そこは昔のまんまでいいよ。FSでジャンプが若干乱れた以外はほぼノーミスで、スピン・ステップのレベルもしっかり取れていました。ただSPではまだジャンプに不安があるのか、3回転はルッツとトウループという組み合わせ。これがルッツとフリップなりループなりで組めるようになれば、よりグレードアップできるかと。

・キャロライン・ジャン(アメリカ) 171.22(4位)

SP:「ラ・バヤデール」 FS:「アヴェ・マリア」

 あんまりジャンプで加点の取れない選手ですけど、逆に減点も少ない範囲でおさめたことが、他の選手を追い抜いて上位に食い込めた一番の要因でしょうね。3F+3Tの回転不足と、ルッツのエッジエラー以外は、わずかなマイナスGOEを受けただけで、あとは得意のスピンとスパイラルで一気に加点を増やしていく・・・という、ある意味すごく効率のいい戦い方。スケーティングもシーズン前半に比べると、ステップなどで質が上がっていることを実感できますし、自分の表現したいことが的確に表せているかなと思います。このあと世界ジュニアが待ってますが、ご存知のとおりジュニアのFSは30秒短い3分30秒。これから手直しに入ると思いますが・・・間に合うんかいな??

・浅田真央(日本) 176.52(3位)

SP:「月の光」 FS:「仮面舞踏会」

 SPで大失敗したときは絶対にFSで1位になるという法則が出来上がりつつある昨今の横綱マオですが、今回もご多聞に漏れず・・・とはいえ膝の負傷の報道がなされていたとおり、だいぶ不調気味な試合展開ではありましたね。ほぼ根性だけでゴールまでって感じで。でも、事前に3Aは1回、3+3はナシ、と一応安全策をとっていましたが、予定のところで3Aが決まらないと、すかさず次のジャンプを3Aに替えたり、やっぱりこの人の本分は「攻め」なんだなぁと感じた次第。

 SPの衣装はぜったい前のヤツのほうがいいとおもうぞーーーーっっ!!

 

・ジョアニー・ロシェット(カナダ) 183.91(2位)

SP:「Summertime」 FS:「アランフエス協奏曲」

 カナダ出身でキャリアも長いとなれば、当然ホームもアウェーもいやってほど経験しているわけであって、そんなことから今回、誰よりも「自分の思い通りの試合展開」をしたのはこの人じゃないかな。胆力の強さはヨナさん以上じゃないですかね。今後はさらに、技術面でもなにか、ロシェットといえばこれ! といえるような、筋肉以外のトレードマークがほしいところ。

・ヨナ・キム(韓国) 189.07(1位)

SP:「死の舞踏」 FS:「シェヘラザード」

 やはり今回の一番の目玉といえば、SPでの世界記録更新でしょうか。時間の短いSPなのに、まるでFSを見ているかのような密度の高い演技。テレビの向こうにいるこちらも思わずゾクゾクしてしまいました。一方でFSでは少し失速気味。ロシェットと浅田真央に水をあけられる結果になりました。ループはともかく、ルッツまで回転不足になったのは、ループの転倒で流れが途切れてから、まだ十分にスピードに乗る前に跳んでしまったからかなーーと。いずれにせよ今季まだ、スケートアメリカの(つまり初見の)インパクトを超えるFSにお目にかかれていないのが残念。

 

 現在の北米とアジアでは、今回のトップスリーが混戦状態ですが、そこにコストナーが加わってくると想定して、今年の世界選手権はどうなりますか。ただ、6位の村主章枝ですらも、ヨーロッパ選手権1位のラウラ・レピストより高いスコアをマークしているわけですから、なかなか欧州勢が割り込むのも楽ではなさそうです。

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